番外編−その6

2001/06/15

続・安ホテル
贅沢するつもりなど本当にまるでありません。

しかし仙人になるために来たのでもありません。

もう間違いなく、本編より番外編の方が気合入っているって言われ
るな...

************ 以下本文 *************

さてさて新しく移ったホテル(2軒目)はどうでしょうか。

チェクインしてまず調べるのは電話のコンセント。

ここでは壁にはモジュラー・ジャックでなく、フランス独特の形状
のコンセントしかない。 準備してあるので大丈夫。

まぁ電話のウラではモジュラー・ジャックで接続されているので、
最悪はそれを外せばいい。

次に電気のコンセント。 洗面所にコンセントがないとドライヤー
とか髭剃りが不便。 ここにはある。 部屋の中にもいくつかあり、
同時に3ヶ所は使えそうだ。 合格。

タオル類はちょっとひどい。 バスタオルが二枚しかない。 ちゃ
んとフェイス・タオルとハンド・タオルを用意して欲しいが、しか
たない我慢しよう。 また仙人に一歩近づいた。

しかしこのタオル臭い。 何じゃこの匂いは!?
カビの匂いと酢が混ざったような匂い。 こりゃたまらん。
これじゃシャワー浴びても、身体拭けないじゃないか!!

土曜日の夕食は、勇気をだしてホテル内のレストランで食べてみま
した。

なにしろメニューがフランス語で書かれているので、完全に理解は
できないが、前のレストランはやたら凝ったメニューが多かったの
に較べ、ここは全体的にシンプルなものが多いようだ。

この日はパリジャン・サラダとサーモンのバジリコ風味タリアテレ
にトライしてみたが、それほど不味いものではなかった。

たまたま新鮮な素材だったのか。

理由はどうあれ、このメニューだけで勝負がつきました。

いずれもそれほど大した味ではないものの、味付けのシンプルさと
味のさっぱりさで、小さいながらも二件目のホテルの勝ち。

ところがだ、このレストラン、どうしちゃったのか、日曜日の夜に
何の予告もなく店じまいしてしまった。

ホテルで食べようとしていた客数人が路頭に迷った様子。

これでこのホテルは、○○ホテルと全く変わらなくなってしまった。

次はサービスの話し。

もとより私は自分で洗濯などする筈もなく、出張中は下着も含めて
全てホテルのランドリー・サービスに出す。

今まで滞在したことのある全てのホテルが、このサービスを行って
おり、朝出せば同じ日の夕方には出来上がってくる。

ところがこのホテル、信じがたいことに、そのサービスが極めて悪
い。

まず酷いのは、洗濯の対象となるのはYシャツとかセーターなどで、
下着や靴下などはリストに載っていない。

それでもホテルのスタッフに掛け合って、業者に頼んでもらうこと
にしたところまでは良いのだが、次なるしかも致命的問題は、なん
と朝出しても出来上がりは3日後となる由。

なんてこった、その時点であと一日分しか残っていなかった私は、
もうここで決意した。

「家出しよっ」と。 だって着るものがないなんて考えられんぜ。

昨日と同じものなんか着れるか! Yシャツなら我慢できても下着
はどうもねぇ。 別に汚してるわけじゃないよ、念のため。

英語喋れないスタッフ、開かないレストラン、洗濯サービス、これ
らの内一つや二つに問題があるなら、なんとか我慢しよう。

しかし全部いっぺんに、しかも臭いタオルのオマケ付きじゃぁたま
らんぜ。

というわけで不良息子はとうとうそのホテルに嫌気がさして、家出
をするための準備をし始めたのである。

聞くところによると、3日後でもいいからと洗濯に出したある人は、
毎日「明日」と言われて、4日経ってもまだ返ってこないそうです。
その間毎日同じもの着てるそうです。

そこで働く人達には罪はない。 むしろ気のいいニイチャンは暇な
時にはコーヒーを只で飲ませてくれたり、タバコ吸いながら日本に
行きたいとかいろいろ話ししたり。

まっ、あくまでも私とホテルのスタッフとの個人的な付き合いであ
って、そういうサービスを売りにしているわけではないが、小さい
が故のアットホーム的な感じは評価してもいいと思う。

しかし、そのホテルのサービスはなっとらん。 うーん、そういう
とホテル側の問題になるが、表現が適切じゃなかろう。

たぶん、このホテルは車で移動する途中で一息つくとかの目的で、
短期間の滞在を前提にしたものと理解する。

そりゃそうだ、このホテルは深い森の中に一軒だけぽつんと建って
いて、本当に周りには何もないのだ。

車で来る客だって、食事はもうどこかで済ませていて、あとは眠る
だけみたいな連中が多いんだろう。

明日チェックアウトするなら、ホテルに洗濯なんか頼まんよ。

つまりは、そういうホテルに長期滞在する我々の方に選択のミスが
あると思う。

一方不良息子は、だいたいの地域を決めた上で、旅行ガイドブック
を見ながら数軒のホテルに電話をかけ、4軒目のホテルに運良く空
きが見つかり、プライスもそれなりであったため、そこに決めたと
いう次第。

他の出張者はそこまでする勇気がなく、また例えあったとしても空
き部屋の状況から皆バラバラになるのは間違いなく、それこそ彼等
が最も恐れることであるようなので、不良息子はただ一人でホテル
を去ったのである。

************ 以上本文 *************

不良息子の新しいホテルはなかなか快適です。

機会があれば別途報告します。

なんでこんなホテルを予約してくれないんですかねぇ?

ではまた。





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