店構えが古めかしくて期待できそうだったので入った店。 屋根に掲げられた看板には「炉端居酒屋」と書いてあるが、暖簾には「とんかつ・ かつどんの店」と書いてあるので、期待できるかもしれない。 暖簾をくぐると厨房が目に入る。 1階には厨房を囲むように配置された約10人分のカウンター席と4人掛けのテーブル が2席、2階には4人掛けのテーブルが7席と4〜6人入れると思われる個室が2つあり、 客席はかなり多い。 外観だけでなく店内も古めかしい。 あちこちの壁に色褪せた昭和初期の映画のポスターが貼られている。 「ルービロポッサって何ですか?」と同僚が聞くので振り向くと、それは「サッポロ ビール」のポスターであった。 しかし他方の壁には「オープン3周年」と書いてあったりする。 どうやら古めかしさは演出のようだ。 まっ、そんなことはどうでもいいのだが・・それにしても注文した品が出てくるまで の時間がヤケに長い。 いくら昼食時で客がひっきりなしに入ってくるとはいえ、時間がかかりすぎる。 メニューを隅から隅まで眺め、店内や働くオバサンの仕種をさんざん観察している と、すり鉢に入ったゴマが出てきた。 それを文字通り「粉々」に磨り潰すほどの時間の後、ようやく注文した「味噌かつ 定食」が出てきた。 さっそく食べてみると・・ 「とんかつの店」という割りには、とんかつは特に感動するほどではない。 どこ にでもありそうなもの。 味噌ダレの味は甘めでしっかりと感じられるが、それほどクドくはない。 辛口、甘口、ポン酢、紫蘇タレなどに加えて、とんかつにかけるソースの一つとし て、こんなのもあっていいと思うが、個人的にはそうそういつも食べたいと思えな かった。 果たして、味噌かつとはこの程度のものなのであろうか? より美味い味噌かつが他にあることを信じて、これからも探してみたいものだ。