今回は横浜中華街から「梅蘭」を紹介しよう。 この店は何度もTVで紹介されているので知っている人もいるだろう。 実際店の中には 取材に来た芸能人やアナウンサーなどの色紙や写真が飾られている。 個人経営の店らしく小さな店であり、1階にはテーブルが7席ほどしかない。 2階にも 席があるようだが、間口から考えるとたぶん5〜6席程度ではなかろうか。 取材の対象となっているのは、この店のオリジナルである「梅蘭やきそば」である。 これは餡かけやきそばを卵で閉じて一見お好み焼き風にしてあるもの。 カリっと焼き 上げられた表面を開けると、中から豚肉、もやし、ニラなどの入った餡かけやきそばが 現れる。 表面のパリパリ感と柔らかいやきそばの触感と、甘辛ながらそれほどコッテリとしてい ない味付けが人気の理由だと思われる。 これを嫌いになる人はいないだろう。 同時に注文した「にんにくの芽と牛肉の炒め」は、牛肉が柔らかくて美味い。 また、にんにくの芽は甘さを感じる。 これを食べていると、ご飯が食べたくなってくるが、かといって味が濃いわけではない。 素材の味を引き立てて食欲をそそる味付けとでも言おうか。 この店は中華街のはずれに位置しており、目的とする店を決めずにフラッと訪れる客か らは見つけ難い場所にある。 にもかかわらず、私がいる間は次から次へと客が入って くる繁盛ぶりであった。 きっと雑誌などの紹介記事を頼りに来るのであろう。 そして、やってきた客は必ず「梅蘭やきそば」を注文していた。 はるばる遠くからや って来てもけっして失望することなく、また中華街に好印象を持って帰ることができる だろう。 今後の中華街からの報告は、こうした小さな穴場的な店を中心にしてみようと思う。